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狂犬病 – アイン動物病院

狂犬病

原因

ラブドウイルス科リッサウイルス属(Lyssavirus)のウイルス
潜伏期間は10~6ヶ月。通常は3~8週間。

但し、潜伏期間7年間という報告もあり、感染から発症までの期間は予想できない。

非常に危険なウイルスであるという認識が必要。

 

感染

南米はコウモリ、ヨーロッパはキツネ、アジアは犬、北米はスカンク。狂犬病はすべての哺乳類に感染、ほぼ100%死亡します。

動物から動物へ直接感染します。狂犬病は、犬だけの病気ではなく、基本的にすべての哺乳動物に感染しますので、罹患し狂暴化した動物からも感染します。

アジアでは犬、ヨーロッパではキツネ、北米ではアライグマ・スカンク、南米では吸血コウモリというように地域で異なります。

人への感染は狂犬病ウイルスに感染した犬などの唾液が咬傷からウイルスが侵入し感染します。

狂犬病に感染した犬他には傷口を舐められたりすることで動物のだ液から感染したりします。

飼っている犬からや、自由に外出する猫が狂犬病に感染した野生動物と接触することで人が感染します。

特にコウモリからの感染は全身麻痺の症状がでるなど重要になっています。

人から人への感染例は報告がありません。

 

症状

初期は頭痛や発熱。やがて、けいれん、麻痺、幻覚症などの症状が出てきます。

人も犬も同様で狂躁型と麻痺型と呼ばれる2つの型があります。

大抵は狂躁型で、犬や猫の場合は前兆期(2~3日)、興奮期(1~7日)、麻痺期(2~4日)の3段階に分かれます。

発症すると1日で行動に変化が出ます。風邪のような症状から発熱がみられ嗜好が変わったり唾液、涙、汗などの分泌物がよく出るようになります。

落ち着きがなくったり、慣れている動物でも人を咬んだり、うつ状態になったりします。

やがて興奮状態、恐水発作、凶暴になり口から泡を吹いたり眼が血走ってきます。

やがて麻痺、精神錯乱などの神経症状が見られるようになります。全身の痙攣が起こり呼吸停止になります。

麻痺が始まると静かになり死に至ります。発症してから10日以内です。100%の致死率といわれる急性脳炎です。

麻痺型は、発症例の2割程度にみられ、発症初期から麻痺状態がでて3~6日で死亡します。

 

人が狂犬病を発症した場合も100%の致死率です。

症状には前駆症状、急性期症状があります。

まず、咬傷周辺のかゆみや疼痛、頭痛、発熱などが現われます。やがて意識障害、幻覚、全身の麻痺が起こるようになります。

水を飲むと喉に激しい痛みと痙攣が起こり水を見ただけでも発作を起こす恐水病、顔に風があたって起こる恐風病になります。

感染し発症すると有効な治療法はありません。

ウイルス感染の可能性があった場合は、発症する前に連続した暴露後ワクチン接種とガンマグロブリン血清(日本には常備されていません)の接種をすることで、発症を抑えられる可能性があります。