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犬猫回虫症(トキソカラ症) – アイン動物病院

犬猫回虫症(トキソカラ症)

原因

原因菌は犬回虫・猫回虫(Toxocara canis、Toxocara cati)です。感染動物の糞便中に排泄された回虫卵は未成熟卵で感染力はありません。

しかし、排卵後2~3週間経つと成熟卵となり感染力を持ちます。自然環境の中でも強く、砂や土の中で長期間生存し感染の機会を狙っています。

 

感染

回虫症の感染経路は1、イヌやネコの糞便内に排泄された感染可能幼虫包蔵卵に汚染された砂場や床で手指につけてしまい、偶然摂取してしまう。

2つめはイヌやネコとの濃厚な接触によって摂取されてしまう。3つめはニワトリやウシの肝臓(特に鳥のレバー)や生肉の摂取です。

回虫症の感染経路は

1、イヌやネコの糞便内に排泄された感染可能幼虫包蔵卵に汚染された砂場や床、犬猫のトイレなどで偶然手指につけてしまい口から摂取してしまう。

2、イヌやネコとの濃厚な接触・グルーミングや愛撫などで手指につけ口から摂取してしまう。

3、ニワトリやウシの肝臓(特に鳥のレバー)や生肉を食べることによる経口摂取です。 

 

症状

3ヶ月位までの犬が感染すると幼虫が体内を移動(腸~肝臓、心臓、肺、気管~腸へ戻る)します。

しかし、ほとんどの子犬が母犬から胎盤移行・経乳感染により感染していると考えられています

寄生虫の数や移行先で症状は異なります。成犬が感染しても大抵は軽症ですむようです。

人の場合、特に幼児の感染は危険性が高くなっています。幼児の場合は幼虫が体内を移行するため、移行先によって重症になる場合もあります。

内臓移行型では発熱や食欲不振、倦怠感などです。

幼虫が肝臓に侵入すると腫瘤や結節の形成による肝逸脱酵素の上昇、肺では咳、喘息時のような発作、脳に侵入すると脳炎などの神経症状を起こします。

一部の幼虫は肝臓や肺を通過して網膜、脈絡膜、毛様体血管を通じ眼球内に進入します(眼球移行型)。

この場合は視力障害を起こし視力低下、重症では失明することもあります。

あまり知られていませんが、毎年10名ほどが 回虫症 で亡くなられています。感染してすぐに発症するわけではないので、クローズアップされることがありません。 回虫症やエキノコックスなど寄生虫感染こわいところは、重症例は時限爆弾のように忘れたころに発症し、原因の追究が難しいことです。

 

予防

犬や猫などをはじめ回虫感染の危険性のある動物には、定期的駆虫をすることです。

外で遊んだ後や砂場、ガーデニングなど土を触った後、ペットと遊んだ後は必ず手を洗いましょう。

飼い主として子供の遊び場はもちろん、人が集まる場所での犬や猫の排泄は避けたいものです。

散歩中の犬の排泄物は速やかに取り除き、お家で処理するようにしましょう。

また、食べ物の生食はできるだけ避けます。