2019/04/29
細菌性赤痢
原因
原因菌は赤痢菌(Shigella spp.)です。赤痢菌には4種類あります。
ヒトに対して一番病原性の強いのはS.dysenteriaeですが日本で集団感染が見られるのはS.sonneiという病原性のもっとも弱い菌です。
しかし東南アジア、アフリカなどでは強い菌の感染例が多く旅行者や流通経路から輸入感染することも増えています。
感染
赤痢菌は自然環境で長期間生息できません。
保菌動物もいません。主な感染源はヒトであって、感染したヒトの排泄物や汚染された水、食品などから経口感染します。
サルから感染するのではなく、ヒトから感染したサルが他のサルに感染させ、この感染したサルからヒトに感染します。
サルが感染してもヒトほど感受性がないため発症せずに保菌サルとなります。
症状
サルも人も同じような症状になります。
ヒトが感染すると発熱し水様性の下痢、血液や膿・粘液の伴った下痢、腹痛で急激に発症します。
下痢よりも腹痛、しぶり腹が激しく嘔吐することもあります。血便などは赤痢菌の感染した大腸の粘膜上皮組織が充血、出血、潰瘍になるためです。